マイホーム探しを始めた方の多くが、「リノベーション」や「リノベーションマンション」という言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
以前は、「リフォーム」という言葉が一般的でしたので、その違いについては、なんとなくしか理解していないという方も多いと思います。
今回は、「リノベーション」と「リフォーム」の違いについて、わかりやすくまとめていきましょう。
目次
「リノベーション」とは
インターネット上で「リフォーム」と「リノベーション」について調べてみると、
・リフォーム=新築時の目論みに近づく様に復元する(修繕)
・リノベーション=新築時の目論見とは違う次元に改修する(改修)
という国土交通省の定義と言われている文章を見かけますが、実際のガイドラインを見つけることができず、真偽については不明です。
現時点では、一般社団法人リノベーション住宅推進協議会がホームページ上に記載している「リノベーションとは、中古住宅に対して、機能・価値の再生のための改修、その家での暮らし全体に対処した、包括的な改修を行うこと。」というのが、適当ではないかと考えます。
「リノベーション」と「リフォーム」の違い
上記のように、「リノベーション」はその家での暮らし全体に対処した改修を指す言葉ですが、それに対して、「リフォーム」は部分的な修繕を指す言葉として使われることが多いようです。
キッチン、バスルーム、トイレ、洗面所などの水廻りを新しくする、部分的に壁紙を張り替えるなど、新築時の性能・機能を維持するための修繕工事については、「リフォーム」と捉えることが一般的です。
しかし実際には、大規模リフォームという言葉が一般的に使われる、小規模な改修工事でもリノベーションと称する事業者が多数存在するなど、リノベーションとリフォームを客観的に線引きすることは難しい状況にあります。
「リノベーション」の品質向上に向けた取り組み
このように「リノベーション」と「リフォーム」の定義が曖昧なため、その工事内容・品質・価格などについても明確な基準は存在していません。
自分の予算内で理想の住まいを実現するために、中古住宅+リノベーションを検討している方も多いと思いますが、リノベーション工事の事業者選びを間違えると、大きな失敗をしてしまうことになるのです。
このような課題に対して、一般社団法人リノベーション住宅推進協議会は“優良なリノベーション”の「統一規格」を策定し、一定の基準をクリアした物件を「適合リノベーション住宅」と認定する制度をスタートしています。
地域の不動産会社の中でも、更に厳しい独自の品質基準を設定して、お客様に対して安全安心を訴求するところが増えてきていますので、今後は住宅購入の選択肢の一つとしてリノベーション住宅・リノベーションマンションが一般化していくと期待されています。
「リノベーションとリフォームの違いについて」のまとめ
中古住宅の購入費用とリノベーション費用を住宅ローンで一本化できるようになったことで、「中古住宅+リノベーション」を検討する方が増えてきています。
その一方で、「リノベーション」の定義は明確ではなく、工事内容・品質・価格にも大きなばらつきが存在するなど、普及に向けた課題も少なくありませんでした。
優良リノベーションの統一基準を模索する動きや独自の品質基準を設定する事業者も増えてきていますので、今後は、デザイン・価格とともに品質にも注目して、リノベーション住宅・リノベーションマンションを検討いただきたいと思います。
投稿者プロフィール
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株式会社リファインド
宅地建物取引士・住宅ローンアドバイザー
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